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人工尿道括約筋植込術 その後

人工尿道括約筋植込術から15日
一昨日からゆっくりですが椅子に座れるようになりました。それまでは、会陰、及び陰嚢部分が痛くて椅子の前側にお尻だけ置いて座っていました。
昨日は、車の運転に挑戦しました。
右下腹部の術創は、ほとんど問題ないのですが、陰嚢部分の後ろ側は、椅子の角とかに当たると激痛です。

奈良県立医科大学 の人工尿道括約筋植込術についての資料がありましたので引用させていただきました。手術のメスを入れる箇所等細々と書いてありますので、参考にされると良いかと思います。

以下に引用させていただきます。

 

 人工尿道括約筋植込術を受けられるかたへ         手術方法:(AMS800®を使用)

1.病名、症状

(男性)腹圧性尿失禁 

腹圧性尿失禁とは、尿道括約筋の機能不全により腹圧に伴って尿失禁を呈する疾患です。

男性における腹圧性尿失禁の主な原因は、前立腺癌に対する前立腺全摘除術(下図)です。

本邦では、年間約2万人に前立腺全摘が行われており、

1~2%(200~300人)に重症腹圧性尿失禁が発生しています。ほかに経尿道的前立腺切除術(前立腺肥大症手術)や神経疾患により、腹圧性尿失禁が発生することがあります。

 

2.治療や検査必要性、この治療や検査を受けなかった場合の予後・影響

手術治療は、重症腹圧性尿失禁により生活の質が著しく低下し失禁量を大きく減少させたい方に適応が考慮されます。人工尿道括約筋植込術では、会陰部を切開して尿道の一部を剝離し、カフを巻き付けます。そして、鼡径部より腹直筋の背側にバルーンを、陰嚢内にポンプを挿入してカフと接続します。

今回の手術は、腹圧性尿失禁に対する治療です。手術を受けられない場合には、尿失禁の程度を大きく軽減することはできません。

 

3.治療や検査の内容及びその方法、対象となる身体の部位(左右、上下など)全身麻酔をかけ、手術を開始します。

 陰部を剃毛してから、約15分間ブラシと消毒剤入り石鹸で下腹部、陰嚢および会陰部を洗浄します。はじめに、会陰部皮膚を尿道に沿って約7cm切開します。尿道の一部を剝離して、尿道カフを設置します。次に、鼡径部皮膚を約4cm切開して、バルーンとコントロールポンプをそれぞれ膀胱前腔と陰嚢内に設置します。最後に、尿道カフとバルーンをポンプに接続します。

 手術時間は約2時間です。麻酔などの時間を含めた手術室滞在は、約4時間です。

 

4.治療や検査の一般的な経過・予定と注意事項手術直後の状態について:   術翌日に、尿道カテーテルを抜きます。植え込んだ括約筋は6週間以上緩めたままにしておきますので、術後しばらくは術前と同様に失禁があります。

予測される術後経過について:

術翌日より食事および歩行が可能です。術創感染がなければ、術後3日目以降に退院できます。

 

5.鎮静について(鎮静の方法、鎮静に伴う危険、合併症、問題点など)

手術は全身麻酔で行います。麻酔は麻酔科医が実施します。全身麻酔は安全な麻酔ですが患者さんの状態、持病、体質、年齢などによってはリスクを伴う場合があります。麻酔に関する詳細な説明は麻酔科医より行います。

 

6.期待される効果、成功率

  失禁防止成功率は極めて高く、約90%の割合で1日あたりの尿パッド使用枚数が1枚以下となります。

 

7.予想される危険、合併症、副作用と対処方法

  • 術中合併症

①出血:出血が多量となった場合、輸血を行います。

②尿道損傷:わずかな損傷であっても、手術を中止します。尿道カテーテルの留置期間が

1週間以上となります。損傷部が治ってから、再度手術を行うことができます。

  • 術後合併症
    • 感染症:1%未満の頻度で創感染が起こります。通常、適切な抗菌薬治療で対処できますが、重症化した場合には植え込んだ括約筋を摘出します。
    • 排尿困難:約1%の頻度で起こります。尿道の浮腫が軽減すれば治ります。
    • 括約筋作動不良:頻度はまれですが、手術で除去または交換が必要です。様々な理由による括約筋置換または除去の頻度は、術後4年間で約20~30%です。
    • 尿道萎縮:5~10%の頻度でカフ設置部の尿道が萎縮します。尿失禁量が増えた場合には、尿道カフを交換する必要があります。
    • 肺梗塞:エコノミークラス症候群が生じる可能性があります。弾性ストッキングや術中のフットポンプで予防を試みますが発症の際には酸素投与や血栓溶解療法が必要となります。重症例では致死的になることもあり人工呼吸管理等が必要となります。

⑨ その他の合併症:入院中に脳卒中や心筋梗塞など予期せぬ合併症が生じた場合には、専門医と協力しながら治療します。

安全を確保するべく万全の対策を講じていますが、医療行為、とくに手術療法においては 100%安全であるとはいえません。それは人間の体がまだまだ未知の事柄の多い極めて複雑なものであること(複雑性)や、各個人によっても違いが大きい事(多様性)によるためであり、手術偶発症や合併症は低減する事は出来ても消滅させる事は出来ません。今回の手術中に予期せぬ偶発症や上記の合併症が生じる可能性がある事、また、これらの偶発症や合併症により、重篤な後遺症、時には不幸な転帰をとり死に至る危険性がある事をご理解ください。

これら不測の事態が生じた際には、適宜最善と考えられる処置および対応をいたします。8.他の治療や検査の方法の有無、比較(長所、短所)

人工尿道括約筋のほかに尿道スリング手術(尿道をテープなどでつり上げる方法)がありますが、効果が不安定で重症例には不向きです。また、薬物治療や骨盤底筋訓練などは、軽症例の一部でようやく奏功する程度です。

 

 

 

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