04 他者を通じて自分自身を理解する人間

喜怒哀楽

こんにちは すきま人のnassuです。

人間は自分自身で自分を理解するのでは無くて、他者を通じて自分というものを理解しています。
ですから社会に適した形で自分を演じようとし、社会から疎外されない自分を形成しています。

「自己」と「社会的自己」

「自己」を「セルフ」と呼び、「社会的自己」を「ソーシャルセルフ」と呼びます。
このように「自分」というものを理解する上で二つの「自己」が存在します。
それでは、あなたは自分自身で判断する自分と他者から見られているあなたの間に、違いはないでしょうか。

まず「自分はこういう人間だ」と思う「自己(セルフ)」があります。
この自己は、性格、能力、容姿について知覚しやすい傾向を持っています。

そして、他者から見られた評価に基づいて得られる「社会的自己(ソーシャルセルフ)}があります。このソーシャルセルフは以前お話しした、所属欲求を強く持つ人間にとって大きな影響を与えると考えられます。

今回は、人間がどのように自分を理解し、その理解する過程において、集団生活を送る人間にどのような影響を与えていくか、一緒に考えてみましょう。

その場その場で使い分けられる「自己」

人間は常に他者と比較することで、自分自身を理解しようと考えます。
例えば、あなたが営業マンで営業成績を眺めているとき、あなたの売上が営業部門の平均的な売上だったら、「まぁまぁかな」と考えるかも知れませんね。でも、他社より営業成績が良かった場合は、「よく頑張ってるじゃん」と思い、自分への評価は上がると思います。自己は周りの状況によって形が変化していきます。これは売上成績の数値だけで無く、性格とかにも言えます。

私たちは無意識に。接する相手とかシーンによって自己を変化させて、その集団にあった自己を演じています。家庭での自分も職場での自分も、その集団にあった自分を演じていて、どちらも本当の自己と言えます。

他者と比較して自分を評価しようとする理由

私たちは他者と比較することで自分を評価しようとします。どうしてなのでしょう。

それは、自分の意見とか態度は本当に正しくて、受け入れられているかを判断しようとするからです。そうすることで、自己の評価を正しく把握し、それが社会で生きていく上で必要なことだと分かっているからです。自分を正しく把握できていないと社会でダメレッテルを貼られてしまうこともあります。

人間は自己評価を高く維持したい(自己高揚動機)と思っています。このことが、他者と比較することで自分を評価しようとする要因の一つです。
自己高揚動機を高めるためには、他者から高い評価を得なければならず、他者からの評価に敏感になってしまいます。

まとめ

私たちは他者との比較によって自分自身を評価しようとします。
その根底には「自己高揚動機(自己評価を高く維持したいという気持ち)」が大きな影響を与えています。
それらの事を理解することで、人間理解を深めましょう。

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