【術後143日】前立腺全摘からの道のりと、9月の外来受診記録

9月に入りました。前立腺全摘手術から143日が経過しましたが、8月は本当に辛い1ヶ月でした。尿漏れの症状が悪化し、日常生活にも大きな支障をきたすほど。これまでの経過を振り返っても、8月は特に厳しかったと感じています。

市民病院での外来受診(9月4日)

9月4日、市民病院の泌尿器科で外来受診がありました。いつも通り、ブログにも載せているグラフや数値の資料を持参。毎回きちんと記録をまとめているのですが、今回も先生はほとんど目を通すことなく診察が進みました。

8月の症状があまりに酷かったことを伝えると、前回の受診時に変更された薬を元に戻す対応が取られました。正直、根本的な改善には繋がらないのではという不安が拭えません。

「膀胱括約筋に作用する薬はないのか?」という問い

今回も、尿道括約筋に直接作用するような薬はないのかと尋ねましたが、返ってきた答えは「無い」の一言。でもあることを、私は知っています。

そして今回、大学病院への紹介状を書くという話が出ました。内容は「人工尿道括約筋埋め込み手術」の提案。この手術を調べてみますと、「前立腺がんに対する前立腺全摘除術後は、尿道括約筋の機能低下による腹圧性尿失禁が生じます。大多数の患者さんは、時間経過とともに改善し(6ヶ月までが劇的にその後はゆるやかに)、18から24ヶ月までは改善の可能性があると報告されています。しかしながら、ごく一部の患者さんで、術後2年以上たっても、1日にパッドが3から4枚以上必要な重症尿失禁の方がおられます。こうした患者さんの治療として、人工尿道括約筋埋込み手術があります。(国立がん研究センター) 」
私の場合、まだ術後4ヶ月しか経っていないのに、まるで匙を投げられたような印象を受けました。

かかりつけ医への希望と現実

長く通ってきたかかりつけ医の方に診てもらいたいという希望も伝えましたが、それは叶わないとのこと。制度的な制約なのか、病院間の連携の問題なのか、患者としては納得しづらい部分です。

患者として、どうすればいいのか

今回は家族がどうしても同席したいと言ったので一緒に受診しました。
「家族として、本人の努力を見ていて本当に辛い。何か家族としてできることは無いのですか? 月に一度の受診では本人が何か聞きたくても直ぐに聞くことができない。」等々言ってくれましたが、医師は顔に血が上り、無言になってしまいました。医師との信頼関係が本当に無いです。医師は手術が成功すれば実績になるけれど、アフター環境は本当に悪いです。

この状況で、患者として何ができるのか。正直、答えは簡単には見つかりません。ですが、記録を続けること、情報を集めること、そして自分の声を届けることは、今後の選択肢を広げる一歩になると信じています。

同じような悩みを抱えている方がいれば、ぜひコメントやメッセージで経験を共有していただけると嬉しいです。孤独にならず、少しでも前に進めるように。

 

 

コメント

  1. 池端竜の介 より:

    以前こちらにコメントを書きこんだものです。
    心中察するに余りあるものがあります。
    私も先日入浴後に体重を計っている時に何の前触れもなく尿漏れがぽたぽたと起こりまして、一気に精神的に落ち込みました。
    立ってしばらく作業した後に歩く、買い物中に何度も立ち止まって歩くを繰り返す、咳、鼻をかんだ時はコントロール不能ですね。
    以下は私の現状と取り組みですので、万人には当てはまらないかも知れませんが。。。

    ・薬は飲んでいません。前立腺摘出による尿漏れにはあまり効果が無いという話もあります。
    ・骨盤底筋体操ですが、私は立位からの体操のみにしています。他のやり方では腹筋にも力が入ってしまい逆効果の気がするからです。
    ・nassuさんは、前立腺肥大はありましたでしょうか。私は通常の2倍の大きさがありました。youtubeで泌尿器科専門医(見た目チャラいですがかなりの数のダヴィンチ手術をしたそうで、信用は出来ると思います)の方が、前立腺肥大の方は骨盤底筋がサボっていたので、尿漏れの回復には時間がかかると仰っていました。
    ・現状は漏れを感じながらも、仕事が忙しい日は100cc前後、それ以外の日は50cc前後といったところです。

    仕事復帰して2日目に、あまりの尿漏れストレスの為に数十年振りにパニック発作を起こしてしまい、今でも尿漏れにとらわれています。
    もう自分の性格なので仕方ありませんが、これで命を落とすことはありませんし、むしろ尿閉の方が身体的には良くありません。
    twitterを見ますと、当初酷い尿漏れに苦しんでいた方が徐々に回復し、今は普通に暮らしている方がたくさんおられます。
    もちろん数年経っても治らない方も少数おられますが、こればっかりは運を天に任せるしかありません。
    宮本亜門さんのように、尿漏れを感じていても「暖かいじゃないか」と笑ってトイレに行けるような気持ちになりたいものです。

    • nassu より:

      池端竜の介様 コメントありがとうございます。私のブログを読んで、ご自身の経験を共有してくださったことに心から感謝いたします。

      尿漏れで一気に精神的に落ち込んでしまったというお話、痛いほどよくわかります。特に、前触れなく起こる尿漏れは本当にショックですよね。そして、仕事や日常生活でのストレス、パニック発作のお話も拝見し、胸が締め付けられる思いです。

      私の場合、前立腺肥大は若干ありましたが、治療が必要なほどではありませんでした。しかし、youtubeで泌尿器科専門医の方がおっしゃっていた「骨盤底筋がサボっていたから回復に時間がかかる」という話はとても興味深いですね。回復には時間がかかると分かっているだけでも、焦りが少し和らぐような気がします。

      「仕事が忙しい日は100cc前後、それ以外の日は50cc前後」というお話ですが、私にとっては羨ましい量です。もちろん、漏れがないに越したことはありませんが、少しでもコントロールできているというのは素晴らしいことだと思います。

      私の場合、入浴時、浴室の洗い場でポタポタと漏れることは毎日です。本当に嫌な気分になりますよね。

      それでも、池端様が書いてくださった「これで命を落とすことはありませんし、むしろ尿閉の方が身体的には良くありません」という言葉、そして「twitterを見ますと、当初酷い尿漏れに苦しんでいた方が徐々に回復し、今は普通に暮らしている方がたくさんおられます」という言葉に、勇気をいただきました。

      宮本亜門さんの「暖かいじゃないか」と笑える日が来ることを信じて、お互い焦らずに前向きに進んでいきたいですね。

      貴重なご経験を共有してくださり、本当にありがとうございます。池端様のコメントは、私だけでなく、同じような悩みを抱える多くの人にとって、大きな力になるはずです。 :wink:

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